ブロックチェーンは重要なテクノロジー
ブロックチェーンは分散型(=みんなで)の台帳(=カードみたいなデータ)システムです。分散型とは、取引履歴などの台帳を集約されたサーバー上で管理するのではなく、ユーザー全員が相互(特定の人や企業ではなく、ネットワーク全体で管理)に保持することで、情報の可視化、信頼性の強化によって暗号化資産(仮想通貨)の取引などに使われているテクノロジーとなります。ブロックチェーンが理論ではなく、具体的に活用され始めたことで、コピペが容易な現代でも、オリジナル性を担保する仕組みを実現しています。
ブロックチェーンはブロック(データ)を数珠繋ぎ(チェーン)で管理する仕組み
ブロックチェーンは、ブロック(データ)を数珠繋ぎ(チェーン)で管理する仕組みになります。ブロックチェーンと言えば仮想通貨、仮想通貨はお金なので、家計簿をイメージしてみると良いかもしれません。
- 8月1日:お財布に入っているお金は5,000円
- 8月2日:スーパーで食材を1,000円分購入したため、お財布に入っているお金は4,000円
- 8月3日:ドラックストアで生活用品を500円分購入したため、お財布に入っているお金は3,500円
- 8月4日:銀行からお金を1,000円おろしてきたため、お財布に入っているお金は4,500円
「今、お財布には4,500円入っているけど、合っているのかな?」は、家計簿(履歴)を確認すれば大丈夫です。
この1〜4のデータがブロックで、それらを履歴として繋いでいるので、チェーンになります。
ブロックチェーンのデータは信頼できる
家計簿は簡単にデータの改ざんができてしまいますが、ブロックチェーンはハッシュ値(Hash Code)を使うことで、簡単にブロック(データ)を改ざんできず、改ざんされた場合は、改ざんがすぐにわかるような仕組みになっています。
ハッシュ値について、いまいちわからない方は「ハッシュ値を理解するとブロックチェーンがわかってくる」を合わせてご覧ください。
以下のような正しいブロックチェーンのBlock1のデータを改ざんしようとすると、
- AがBに1,000円送付した。
- BがCに500円送付した。(Block1のハッシュ値)
- CがAに200円送付した。(Block2のハッシュ値)
関連する全てのブロックを改ざんする必要があるため、簡単にデータを改ざんすることができない仕組みになっています。
ポイントは、ハッシュ値を次のブロックに格納しているためです。
ブロックチェーンはみんなでデータを管理する
ブロックチェーンで管理されたデータはどこかのサーバ上に特定の管理者が管理するような仕組み(集中管理)ではなく、参加しているみんなでデータを管理する仕組み(分散管理)になっています。そのため、新たなアクション(仮想通貨の受け渡し情報など、トランザクションとも言う)がブロック(データ)として追加された情報はみんなで管理しています。
このアクションが正しいアクションかどうかを承認するための仕組みをマイニングと言います。
マイニングはパズルを解いて情報の正当性を確認する
このアクションが正しいアクションかどうかを承認するための仕組みとして、「マイニング」という作業があります。マイニングでは、新しいデータをブロックチェーンに追加する前に、そのデータが正しいかどうかをみんなで確認します。イメージとしては「難しいパズルを解いて、その答えが合っているかを証明する作業」です。
この作業を実施する人たちを「マイナー」と呼びます。マイナーは、パズルを解くことでデータの正確性を証明し、ブロックチェーンに記録されるデータの信頼性を守っています。仮想通貨の世界では、パズルを解く報酬として仮想通貨を受け取る仕組みがあり、この報酬がマイナーにとってのモチベーションとなっています。
ブロックチェーンの活躍
本記事では、ブロックチェーンについて仮想通貨を中心とした説明をしましたが、ブロックチェーンは様々な業界で活用されています。
代表例として、物流や食品のトレーサビリティ(流通している商品の経路)が可視化される、サプライチェーンの管理になります。
ブロックチェーンを使うことで、商品の生産から消費までの流れを透明化できます。各ステップ(生産、加工、輸送、販売)がブロックチェーンに記録され、不正や改ざんが困難になります。
まとめ
ブロックチェーンは、分散型の台帳技術として信頼性や透明性を高め、仮想通貨の取引だけではなく、多様な分野での活用が広がっています。その仕組みは、一見難しそうに思えるかもしれませんが、家計簿やパズルのような身近な例で考えると理解しやすくなります。
また、サプライチェーン管理や医療分野など、実生活での利用事例も増えており、今後もさらなる可能性を秘めています。この技術を深く知ることで、新たなビジネスや生活の質の向上に役立つヒントが得られと考えられます。ブロックチェーンの未来に、注目し、新たな活用に期待していきたいと思います。